●「ハインリッヒの法則」

ハインリッヒの法則、あるいは「ヒヤリ・ハット」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

ハインリッヒの法則とは、アメリカのハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが提唱した、＜１件の重大な事故の裏には、29件の軽微な事故と、300件の「異常」が存在する＞という法則です。

「異常」は、幸いにして誰も傷害を負わなかったものの、大惨事になる可能性があった事象です。

「重大な事故を未然に防止するためには、重大な事故になったかもしれない＜異常＞の段階で適切に対処していくことが必要である」というハインリッヒの法則の教訓は、医療現場や工場、そして交通安全の現場において、事故や災害の防止に役立てられています。

●「ヒヤリ・ハット」とは

「ヒヤリ・ハット」とは、「事故が起こりそうだったが、幸いにも回避できた出来事」をいいます。

日常的に自動車を運転する方であれば、事故にはならなかったものの＜ヒヤリ＞とした経験や、＜ハッ＞とした経験をしたことがある方が多いのではないでしょうか。

ハインリッヒの法則に従って言えば、１件の重大な交通事故の裏には、29件の軽微な交通事故があり、300件の「ヒヤリ・ハット」が存在することになります。

「ヒヤリ・ハット」に遭遇したときに、「ああ、何もなくてよかった」とただ安心し、そこから何も学ばなければ、いつかは「重大な事故」を発生させてしまうかもしれません。

日本の免許制度では、いったん免許を手にすれば、インストラクターから運転技術について指導を受けることはなくなります。

その後は、公道を走ることによって自分自身で運転の技術を学習していくしかありません。

日常的な運転経験の中で自分の技能を少しずつ補正し、事故回避能力を身につけることが、重大事故の回避に繋がります。

不運にも交通事故の被害に遭い、相手方保険会社から提案された賠償額に納得がいかない方は、一新総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

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