●自動運転によってもたらされる問題
自動車の自動運転が現実のものとなっています。
自動運転中に人身事故が起きたときの事を考えると解決すべき問題がたくさんあります。
現在は、人の過失(落ち度)を根拠として、刑事責任や民事責任の制度が成り立っています。
自動運転システムが正常に働いたときに落ち度のない歩行者が傷ついた場合は誰が責任を負うのでしょうか。
運転者の過失責任という従来の考え方を持ち込むことが出来ません。
そして、事故に過失(落ち度)のある加害者が責任を負ったり処罰されることで、被害者や社会の同情心や正義感が静まり、社会の安定が成り立っています。
先ほどの例では、誰が加害者になるのでしょうか。
過失(落ち度)のない運転者を処罰することは出来るでしょうか。
納得して刑に服するでしょうか。
処罰できない場合、被害者や社会は不慮の事故であったと納得するでしょうか。
たとえば、対向車同士の衝突による死亡事故を避けるために、歩行者との衝突による死亡事故が避けられないとき、自動運転はどのように動作すべきでしょうか。
命に優先順位をつけるのでしょうか。
それとも、このような究極な時は自動運転は動作を止め、運転者の過失責任の問題に戻すのでしょうか。
薬の作用と副作用による重篤な結果の議論と同様に、自動運転による社会全体の効用(便利さ、事故の減少)は一部の犠牲を正当化するとする議論が安易に進むのは怖いです。
もっとも、現在の私たちが享受している便利な自動車交通制度は社会全体の効用と事故発生による犠牲の折り合いのなかで成り立っていることも認めなければならず、私たちは、襟を正して運転せねばなりません。
◆弁護士法人一新総合法律事務所 弁護士 古島 実◆
<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2014年5月30日号(vol.151)事故賠償チーム連載⑲>
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