当事務所の弁護士が受任し、解決した交通事故の事例をご紹介いたします。

依頼者様	40代
受傷部位	膝
事故当事者	歩行者と自動車との事故
事故類型	人対車両

後遺障害等級（依頼時）	12級13号
後遺障害等級（解決時）	12級13号

当初提示額	約380万円
解決額	約870万円
増額	約490万円

事案の概要

被害者は、横断歩道歩行中、右折してきた自動車にはねられ、右脛骨高原骨折等のけがを負いました。

入院はしませんでしたが、１年近く通院を継続しました。

最終的に骨折部は癒合しましたが、関節面に不正癒合（陥凹）が残存したため、右膝の疼痛、知覚低下の症状が残り、症状固定と判断されました。

その後、後遺障害等級１２級１３号（「局部に頑固な神経症状を残すもの」）と認定されましたが、相手方保険会社の賠償の提示額に納得がいかず、弁護士相談相談・受任に至りました。

弁護士が相手方保険会社と賠償額の交渉を行い、最終的には約４９０円の増額に成功しました。

解決

大きな争点は、後遺障害逸失利益の点でした。

保険会社は、神経症状であり症状の軽減が期待できるとして、労働能力喪失期間を５年と主張してきました。

しかしながら、本件では、関節面に痛みの原因となる不正癒合（陥凹）が残存しており症状の軽減が期待できないことや神経症状の場合での１０年以上の逸失利益を認めた裁判例があることを示しながら交渉を行いました。

その結果として、後遺障害逸失利益の増額に至ったものです。

弁護士のコメント

骨折後、骨はくっついたが痛みなどの症状（神経症状）が残ることはよくあります。

神経症状の後遺障害が認定された場合、保険会社は、神経症状の場合は症状の軽減が期待できるとして労働能力喪失期間を５年から１０年と限定して主張することが多いです。

１４級や１２級の神経症状の場合、労働能力喪失期間が争点となることが多く、過去の裁判例をみても判断が分かれているところですが、本件のように痛みの原因となる骨折部の不正癒合が明確に認められる場合には、将来における症状の軽減を認めがたいとして労働能力喪失期間の限定を認めないこともありますので、粘り強く交渉することが必要と思います。

※この解決事例はご依頼者様の賠償金の増額を保証するものではございません。賠償金の額は年齢、職業、収入、おけがの程度などによって異なります。ご了承ください。